中世の面影が旅人を魅了、世界各地の城郭都市10選
6.オビドス(ポルトガル)
中世の城壁に囲まれた丘の上の街オビドスは、北アフリカのイスラム教徒ムーア人の支配下にあったが、1148年に初代ポルトガル王アフォンソ・エンリケスによりポルトガル王国領となり、以後1883年まで代々ポルトガル王妃の直轄地となった。
中世を追体験したいなら、中世祭が催される7月に訪れるといい。中世祭では2週間に渡って中世市場が開かれ、紋章旗、ジャグラー、ミンストレル(中世ヨーロッパの宮廷に仕えた吟遊詩人や道化師)、串焼き料理など、中世の雰囲気が味わえる。
7.ケベックシティー(カナダ)
ケベックシティーは厳密には中世都市ではないが、歴史があり、旧市街の全長4.6キロの城壁の上を歩いたり、城壁の門をくぐると歴史を感じることができる。ケベックシティーは城壁が保存されている北米で数少ない都市の1つで、ケベック旧市街の歴史地区はユネスコの世界遺産に登録されている。
19世紀に門や壁の一部が取り壊されたが、当時の総督の1人、ダファリン卿が世論を動かし、後世のためにこの要塞を残した。
8.タルーダント(モロッコ)
モロッコ南部スース渓谷にあるタルーダントは1509年以降、マラケシュへの遷都が行われるまでサアド朝の首都だった。1528年にムハンマド・アシュシェイクが城壁を築き、巨大なモスク(イスラム教礼拝所)とミナレット(塔)を建設した。
街全体を取り囲む赤色土の壁は全長6キロで、稜堡(りょうほ)や門を備える。