2018年の世界の海外旅行者は14億人、予想を2年前倒しで到達
(CNN) 世界で昨年1年間に外国へ旅行した観光客は14億人と、2020年に予想されていた人数まで早くも到達したことが22日までに分かった。
国連世界観光機関(UNWTO)は毎年、世界各国が受け入れた国際観光客の人数を発表している。
2010年の時点では、20年に14億人まで増えると予想されていた。しかし昨年は世界平均で前年比6%増となり、2年も早くこのラインに達したという。
UNWTOは外国旅行が急増した背景として、経済成長の加速や査証(ビザ)発行手続きの利便性向上、手頃になった航空運賃などの要因を挙げている。
外国旅行者の受け入れ人数は例年、3~4%の伸びを示してきたが、昨年は中東で10%、アフリカで7%も増加。アジア太平洋、欧州は世界平均と同じ6%増で、米州は3%にとどまった。中米とカリブ海は2%減。特にカリブ海地域は、17年9月のハリケーン被害が大きな打撃となった。
UNWTOによると、今年の外国旅行者数は3~4%増と、従来レベルの伸びに戻る見通し。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる先行き不透明感、景気減速、通商面や地政学上の緊張により、外国旅行も様子見の傾向が強まると予想される。
今年は一方で、安定した燃料価格や航空路線の充実、新興国からの旅行者増加などがプラス要因になりそうだ。