チェルノブイリに押し寄せる観光客、米テレビドラマで人気急増

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米HBOのテレビドラマ「チェルノブイリ」が始まったことで、観光客が増加しているという/Genya Savilov/AFP/Getty Images
写真特集:「チェルノブイリ」が人気の観光スポットに

米HBOのテレビドラマ「チェルノブイリ」が始まったことで、観光客が増加しているという/Genya Savilov/AFP/Getty Images

(CNN) 世界最悪の原発事故が発生し、廃墟と化したチェルノブイリ。あれから30年たった今、テレビドラマになったことがきっかけで、世界から観光客が押し寄せている。

打ち捨てられ、朽ちて行く原発の街の光景は、数年前から観光客を引き付けるようになっていた。しかし地元の観光業者によると、米HBOのテレビドラマ「チェルノブイリ」が始まったことで、同地を訪れる観光客が急増したという。

同番組は事故後の惨状をドラマとして再現し、視聴者の高い評価を獲得している。

チェルノブイリはウクライナの首都キエフから約110キロ北部の都市プリピャチ近郊にある。世界一汚染された街として、案内できるのは資格を持ったガイドに限られる。

ガイド付きツアーでは、原発跡地を中心とする4000平方キロあまりの「立入禁止区域」を訪れる。20年前からチェルノブイリツアーを営むソロイーストの担当者は、「予約が35%増えた」と打ち明けた。「テレビ番組を見て予約を思い立った人が大半を占める」という。

最も人気があるのは1人あたり約99ドルの日帰り団体ツアー。2011年以来、同地の大部分が観光客に解放されたが、「機械の墓場」と呼ばれる場所などは、今も立ち入ることはできない。

それでも打ち捨てられたプリピャチの街や、原子炉の残骸を覆う巨大な石棺を300メートル離れた場所から眺められる展望台などを訪れることはできる。

この原子炉跡地や、プリピャチの遊園地の観覧車は、観光客に最も人気があるという。

「チェルノブイリ」の放映が始まって以来、ソロイーストの週末のツアーに参加した観光客は100~200人に上る。放射線を不安に思う人も多いものの、「観光客が浴びる放射線の量は、大陸を横断する飛行機に乗るよりも少ない」とツアー業者は強調している。

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