ギリシャ観光、7月1日に再開へ 新型コロナ封じ込めの成果強調
ミツォタキス首相は、それよりはるかに包括的な態勢を確立したい考えで、国際的、あるいは最低でも欧州全土で統一された基準を確立し、全ての国で同じ手順を徹底させたいと語った。
検査は到着後ではなく出発前に行って、陰性または抗体反応が確認された場合のみ搭乗が認められるよう徹底させたい意向。
全てが順調に運んだ場合、7月1日までに観光客の受け入れを再開したいと話している。
受け入れを目指すのは高級志向の観光客で、「例えばヨットのように少ない人数でボートに乗って、それから食事に出かけたり持ち帰ったりする」といった形態、さらには「農業ツーリズムや小さなホテルに滞在する観光旅行の方が、新しいポストパンデミックの世界には適している」とした。
10年以上にわたって不況や経済的混乱を繰り返してきたギリシャにとって、観光客の受け入れをいつ、どのように再開するかは些細(ささい)な問題ではない。
観光業が国内総生産(GDP)に占める割合は、世界平均の2倍の20%以上。2019年に訪れた観光客は人口の3倍の3100万人に上り、就労者の少なくとも4人に1人が観光業または観光関連業界で働いている。
ギリシャのホテル商工会が実施した実態調査では、ホテル経営者の65%が倒産に追い込まれることを懸念すると回答した。
シティホテルは6月1日に営業を再開し、季節経営のホテルもその1カ月後に営業を再開する予定。
ただし国際便の運航がいつ再開されるかははっきりしない。ギリシャは観光収入の90%を外国からの観光客に依存する。
アテネでホテルを経営する女性は、「この夏の前半は既に失われた」「シーズン後半に予約を入れている宿泊客は『様子見』の姿勢を取っている」と話している。