ビーチに数千人が殺到、当局が「重大事態」宣言 イングランド南部
(CNN) 英国で今年一番の暑さを記録した24日、イングランド南部ドーセット州の海岸には陽光を求める人々が殺到し、地元当局は25日に「重大事態」を宣言した。
同州ボーンマス、サンドバンクスなどの海岸は、来訪を控えてほしいとの呼び掛けにもかかわらず大混雑となり、当局は渋滞や違法駐車、反社会的行動への対応に追われた。25日朝までに回収されたごみは40トンを超えた。
地元当局のトップは「多くの人々の無責任な行動に衝撃を受けた」とする声明を発表。行政側の対応が限界に達していることから、やむを得ず重大事態の宣言に至ったと述べ、「大勢の来訪者を迎える態勢はできていない。どうかまだ来ないでほしい」と訴えた。
色鮮やかなビーチパラソルが林立する海岸の光景/Andrew Matthews/PA/Getty Images
英国では新型コロナウイルス対策の行動制限が段階的に緩和され、現在イングランドでは屋外での6人以下の集まりが許可されている。
だが24日の海岸は、制限を無視した人出でトラブルが続発。駐車違反は1日分として過去最多の558件を記録した。
ごみ収集の作業員が暴言を浴びせられたり、酒に酔った人々がけんかを始めたりする場面もあった。今後は警察によるパトロールや違法駐車の取り締まり、作業員への警備などの対策を強化する。
海岸で夜を明かすことは禁止されているが、キャンプしようとしたグループも見つかり、退去を命じられた。
首都ロンドンでも24日から25日にかけて、屋外でのパーティーに集まった参加者らが暴徒化し、警官少なくとも22人が負傷、複数の緊急車両が破損した。