観光客が押し寄せるベネチア、水上バスの大行列に武装警備員配備
観光客が戻り始め、行列がどんどん長くなっていた当時、腹を立てた地元住民と、人数制限を守るために乗船を認めない水上バスの乗員との小競り合いが頻発した。
「物理的に攻撃された係員もいる。つばを吐かれたり、暴言を浴びせられたり、殴られたりもした」。公共交通機関の職員でつくる労組の関係者はそう話す。
そうした職員の要請で、市内の主な乗船所に警備員が配備された。武器の携行は義務付けられていないものの、免許をもつ警備員の多くは携行を選択している。
CNNには過去数週間の間に、市内各地の水上バス乗り場で撮影された武装警備員の写真が地元住民から送られてきた。乗船待ちの行列に数百人が並んだムラーノ島やリド島にも武装警備員の姿があった。
労組の関係者によると、問題は水上バスにとどまらず、本土のバスでも同じ問題が起きているという。
乗船を待つ乗客は、ピーク時には数百人に上ることもある。CNNが取材した住民の多くはこの状況について、パンデミック前より悪化していると証言した。
7月19日には午後0時半までに市内の駐車場が全て満員になり、地元当局はツイッターを通じて観光客に対し、本土の駐車場を使うよう呼びかけた。