その名も「北米のアマゾン」、フロリダの秘境を訪ねる
イトスギの森を散策
ファカハッチーでハイキングをすると、道がまるで長い廊下のように非常に真っすぐで、幅が広いことに気付くだろう。そのためファカハッチーでは、道は「トラム(路面電車)」と呼ばれている。実際、これらの道はかつてこの地で伐採が行われていた時代に敷設された線路の跡だ。
ファカハッチーでは、1940年代から54年にかけて伐採が行われていた。ストランドで発見された原生のイトスギは、木目が細かい上に、年輪の間隔が狭く、湿潤地でも腐食に非常に強いため、「不滅の木材」と呼ばれている。そのため、漬物用のたる、競技場の座席、屋根板、ひつぎの材料にするために多くのイトスギが伐採された。
しかし、すべてのイトスギが失われたわけではない。ストランドで伐採を免れた場所は、現在ビッグ・サイプレス・ベンド・ボードウォークと呼ばれる遊歩道になっている。
ストランドの南の境界(正面玄関から車で10分)に位置する、この長さ約800メートルの遊歩道では、樹齢200年、高さ30メートル以上の原生のイトスギが見られる。
また林冠(キャノピー)には、ハクトウワシ、ミサゴ、カタアカノスリ、アメリカフクロウらが巣を作っている。
この遊歩道は家族向けで、1年中いつでも利用可能だが、特におすすめなのは、土地に水がたっぷりと染み込み、緑が生い茂る春から秋にかけてだ。
公園内を真っすぐに貫く未舗装の道/Shutterstock
サファリ気分が味わえる道
またその時期は、ジェーンズ・シーニック・ドライブもおすすめだ。ジェーンズ・シーニック・ドライブは長さ約18キロの未舗装道路で、まるでプライベートサファリ(狩猟旅行)を楽しんでいるような感覚が味わえる。
またこの道路は恐らく、フロリダクロクマやパンサーを見るのにもってこいの場所であり、特に遭遇する可能性が高いのは朝か夕方だ。またバードウォッチングにも最適で、特に3~5月がおすすめだ。