コウモリが「今年の鳥」に、鳥類以外で初 NZ
(CNN) ニュージーランドの森林鳥類保護団体は1日、2021年の「今年の鳥」に、同国固有種のオナガコウモリが選ばれたと発表した。
コウモリは同国唯一の陸生哺乳類。鳥類以外の動物が今年の鳥に選ばれるのは初めてだった。
「国民は固有種のコウモリを愛している」。発表を行った保護団体フォレスト&バードは声明の中でこう述べ、「コウモリへの1票は、コウモリと羽の生えた仲間たちを守るための天敵対策や生息地の再生、気候変動対策への1票でもある」と強調した。
オナガコウモリは先住民マオリの言葉でペカペカ・トゥ・ロアと呼ばれる。ニュージーランドの生態系の一部でありながら、その存在さえ知らない人が多いとして、種の保全に対する認識を高めてもらう目的で同団体が今年の候補に含めた。
ニュージーランド政府によると、オナガコウモリは保護しなければ絶滅の危機にさらされる状況にある。
2021年の今年の鳥を選ぶ投票には過去最大の5万6733票が投じられ、オナガコウモリは最多の7031票を獲得した。2位は夜行性の飛べない鳥、カカポ(フクロウオウム)の4072票だった。
カカポは1990年代に絶滅の瀬戸際に追い込まれ、その後個体数は回復したが、依然として絶滅が危惧される状態にある。昨年の投票ではカカポが首位を獲得していた。