米国風チーズケーキはいかにして古代ローマで生まれたのか
サビルムの流れをくむイタリアの伝統菓子
今日、サビルムの遺産はイタリアの多くの伝統的デザートに見られる。
リコッタ、マスカルポーネ、ブラータといったチーズ製品で作られた大半のペストリーやケーキは、系譜をたどるとサビルムに行き着く。
またイタリア風チーズケーキもある。グローバル化のおかげで、サビルムは米国風チーズケーキを通じてその起源であるイタリアに戻り、今やイタリアの人気スイーツのひとつとなっている。
北イタリアで人気のある特別な種類のソフトチーズで作られたトルタ・アッラ・ロビオラというケーキは、伝統的なニューヨークチーズケーキにそっくりで、土台は砕いた手作りクッキーでできている。
カンノーロやティラミスなど、ある種のチーズを特徴とした地元の美味なペストリーを食べて育ったイタリア人だが、今やアメリカンチーズケーキが大好物になっている。ただその起源がローマであることには気付いていない。
イタリアでは、多くのリゾート、ペストリーショップ、レストランでアメリカンチーズケーキを食べることができ、外国人旅行者向けの大きな観光地に限らない。今日では、イタリアのデザートの「王国」とされているシチリア島の奥深くでもチーズケーキを出す飲食店が見つかる。