日英伊、第6世代戦闘機を共同開発へ 最先端機に匹敵する性能めざす
(CNN) 英国と日本、イタリアは9日、第6世代戦闘機を共同開発すると発表した。中国やロシア、さらには米国が現在使用する最高の軍用機に匹敵するか、それをしのぐ性能をめざす。
英日伊3カ国の指導者は声明で、「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)」を発表。「2035年までに次世代戦闘機を開発する野心的な取り組みとなる」と述べた。
声明では中ロを名指ししていないものの、新型戦闘機が必要な理由として「ルールに基づく自由で開かれた国際秩序」に対する「脅威と侵略行為が増大しつつある」ことを挙げた。
そのうえで「我々の民主主義や経済、安全を防衛し、地域の安定を守ることがこれまで以上に重要になっている」と指摘した。
英政府はこれとは別の声明で、新型機は24年に開発が始まり、35年までに飛行する見込みだと説明。新型機は3カ国それぞれの技術を示すものになるとも述べた。
新型機は英国のタイフーン戦闘機や日本のF2戦闘機を置き換えるものになる見通し。
新プログラムの下、英国と日本、イタリアは世界随一の軍用機生産国である米国の支援なしで独自路線を歩むことになる。
3カ国はいずれも米国の第5世代戦闘機F35のプログラムに参画しており、このプログラムに基づきF35を運用する。イタリアと日本ではF35の組み立ても行われている。新型機がF35プログラムに影響を与えることはないとみられている。
米国防総省は日本の防衛省との共同声明で、新型機の開発を支持すると表明。「米国は、日米両国にとって緊密なパートナー国である英国およびイタリアとの次期戦闘機開発に関する協力を含め、日本が志を同じくする同盟国やパートナー国と行う安全保障・防衛協力を支持する」としている。