ライン割っていた? 決勝T進出を決めた日本のゴール、世界で激論

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ボールはラインを割っていた? それとも割っていない?/The Asahi Shimbun/Getty Images

ボールはラインを割っていた? それとも割っていない?/The Asahi Shimbun/Getty Images

(CNN) サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会で1日、日本代表が4度目となる決勝トーナメント進出を決めた。勝敗を分けたのは数ミリの差だったように見えた。

ハーフタイムの時点で1点リードを許していた日本は後半、めざましい反撃を見せ、スペインを相手に立て続けに2ゴールを奪った。後手に回った2010年大会王者のスペインは予想外のグループ2位で16強入り。ドイツは敗退となった。

だが、試合後に激しい議論の的になったのは日本の2ゴール目だった。具体的には、三苫薫が田中碧に折り返す前にボールがゴールラインを割っていたかどうかが議論を呼んだ。

線審はラインを割ったと判定。体ごと押し込んだ田中のゴールは最初、認められなかった。

しかし、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による検証を経てゴールが認められ、日本は歴史的勝利をたぐり寄せた。

これにより、「サムライブルー」こと日本はスペインとドイツを抑え、グループEを1位で通過。大会前は誰も予想しなかった結果となった。ドイツはコスタリカを4―2で下したものの敗退した。

一部では、田中のゴールがなぜ認められたのか信じられないという声もあった。

元スコットランド代表のグレアム・スーネス氏は評論家として英ITVに出演し、「まさに今、8000万人のドイツ人が気も狂わんばかりになっている。ボールがラインを割っていなかったことを示す写真があるのか待っているところだ」と語った。

田中のゴールをお膳立てした三苫のプレーはラインを割っていなかったと判定された/Elsa/Getty Images
田中のゴールをお膳立てした三苫のプレーはラインを割っていなかったと判定された/Elsa/Getty Images

同じくITVに出演した元イングランド女子代表のエニ・アルコ氏は、第一感ではゴールラインを割ったように思えると指摘した。

だが、競技規則の大枠を定める国際サッカー評議会(IFAB)によると、ボールがアウトオブプレーになるのは「グランド上あるいは空中でゴールラインやタッチラインを完全に越えた」時だけとされる。

今回の場合、ボールの湾曲部分がゴールラインにかかっているように見える。CNNは判定に関する明確な説明を求めて国際サッカー連盟(FIFA)に問い合わせている。

「あの日本のゴールはほとんど物理学に反している。信じられない」。サッカージャーナリストのグラント・ウォール氏はツイッターにそう書き込んだ。SNS上では、上空からゴールラインとの関係でボールを見れば、他のカメラアングルとは異なる視点が得られると説明する人もいた。

このゴールを受け、日本は決勝トーナメントで5日にクロアチアと、スペインは6日にモロッコと対戦する。

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