増えすぎたヤギ、捕まえた人に無料提供 イタリアの島が「里親」募集

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イタリア・シチリア島の北海岸沖にあるアリクーディ島/Federico Meneghetti/REDA&CO/Universal Images Group/Getty Images

イタリア・シチリア島の北海岸沖にあるアリクーディ島/Federico Meneghetti/REDA&CO/Universal Images Group/Getty Images

(CNN) イタリア南西部の小さな離れ島アリクーディ島は、100人ほどの住民と100頭ほどの野生のヤギが暮らす理想的な島だった。

しかし今年に入り、人と動物の均衡が大きく崩れた。

島に生息するヤギの頭数は望ましい頭数の6倍に上り、島民1人あたりのヤギの数は、そうした統計が存在するどこの場所よりも多い。そこでリッカルド・グッロ市長は、誰でもいいのでこの問題の解決に協力してほしいと呼びかけている。

島は希望者にヤギを捕まえてもらい、無料で提供する方針。グッロ市長は4日、捕まえたヤギを連れて島を出られる船さえあれば、ヤギの飼育のことは何も知らなくても構わないとCNNに語った。

島のヤギたちは住宅地に出没して民家に侵入し、公園や庭、生け垣を食い荒らし、石塀によじ登ろうとして重さで塀を押しつぶす。それでも地元当局には駆除できず、「ヤギの里親」制度を創設したという。

シチリア州によると、ヤギは20年ほど前に農家がアリクーディ島に持ち込んで島に放した。

飼い主のいないヤギたちは断崖絶壁で草をはみ、同島のポストカードには必ず登場する。

ところが放置している間に驚異的に頭数が増えた。

ヤギを50頭まで引き取りたいという希望者は、今月10日までに申し込んでほしいと市長は説明。この期限はヤギ全頭の里親が決まるまで延長する可能性がある。

既に近くのブルカーノ島でヤギのチーズを製造している農家など、数十件の引き合いがあるという。

ヤギはできれば食肉ではなく家畜にしてほしいと市長は話しているが、里親の意図に関する適正評価は行わないとした。

里親になった人は15日以内にヤギを捕獲して島を離れる必要がある。

この制度は、観光客用に少数を残し、ヤギが大幅に減るまで続けられる。

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