各地で高まるオーバーツーリズムへの抗議活動、なぜ欧州で?

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オーバーツーリズムへの抗議活動では反観光を訴えるプラカードも見られる=スペイン・バルセロナ/Paco Freire/SOPA Images/LightRocket/Getty Images

オーバーツーリズムへの抗議活動では反観光を訴えるプラカードも見られる=スペイン・バルセロナ/Paco Freire/SOPA Images/LightRocket/Getty Images

(CNN) 観光客への抗議運動は今夏、欧州全土に広がり、オランダ、ギリシャ、スペインでデモが行われている。

抗議者たちは今月初旬、スペイン・バルセロナの人気観光地でデモ行進。「観光客は帰れ」と叫びながら観光客に水鉄砲で水を浴びせた。

最近ではスペインのマジョルカ島で数千人が抗議。主催者は同島の観光モデルが「労働者を貧しくし、裕福になるのはほんの一握りだ」と主張している。

オーバーツーリズムへの反発

「観光客は家に帰れ」と書かれたTシャツを着て音楽祭に参加する教師の男性(26)=バルセロナ

/Courtesy Carlos Ramirez
「観光客は家に帰れ」と書かれたTシャツを着て音楽祭に参加する教師の男性(26)=バルセロナ /Courtesy Carlos Ramirez

抗議運動の中心にあるのは、家賃と住宅価格の高騰という深刻化する問題だ。一部の住民にとって住宅所有はほぼ不可能になっている。

バルセロナ市長によると、同市では過去10年間で家賃が68%上昇。他の欧州の都市でも同様の傾向がみられる。

多くの住民はうんざりしている。一部の住民は声を上げるために極端な手段に訴えている。スペイン・カナリア諸島の住民は4月、オーバーツーリズム(観光公害)に抗議してハンガーストライキを呼びかけた。

憤りの高まり

バルセロナ市議会によると、先のデモには約2800人が参加した。

ある市民は多くの人々が参加したことを喜ぶ。多くの人々や企業がスペインを訪れる観光客に注意を促すことにつながり、同市への訪問を思いとどまらせる力があったと振り返る。

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