英エディンバラ、観光客への宿泊税が議会通過 来年導入へ
(CNN) 英スコットランドの中心都市エディンバラの市議会で、観光客から宿泊費の5%を徴収する案が可決された。来年半ばに施行される。
英国内で観光税が導入される例は初めて。エディンバラを訪れてホテルやコンドミニアムに滞在する観光客に、5泊分を上限として課税し、当局に代わって宿泊施設が徴収する。
市議会議長は先週の採決に先立ち、観光が市の資源を圧迫していると指摘。計画的で持続可能な発展のために資金が必要だと訴えた。
スコットランドの観光当局が公表している統計によれば、2023年には500万人近い観光客がエディンバラに宿泊し、消費額は計約220億ポンド(約4.3兆円)に上った。
市議会の予想によると、宿泊税が導入されれば、28年もしくは29年までに年間4500万~5000万ポンドの収入が見込めるという。
同市では18年以降、観光税の導入が検討されていた。スコットランドでは22年、地方自治体による観光税の徴収を可能にする法案が成立した。税収は、観光客向けの施設やサービスへの支援に使うことが義務付けられている。
欧州各地で近年、観光税を採用する動きが目立っている。英ウェールズでは今年、スコットランドと同様の法律が導入される見通しだ。
イタリア北部ベネチアは昨年、試験的に日帰り客から入場料を徴収した。
オランダの首都アムステルダムの観光税は欧州で最も高いとされ、ホテルやキャンプ場の宿泊料に12.5%が上乗せされている。