米コロラド銃乱射事件の容疑者、殺人など142件の罪で起訴
コロラド州センテニアル(CNN) 米コロラド州オーロラの映画館で起きた銃乱射事件で、検察当局は30日、ジェームズ・ホームズ容疑者(24)を殺人などの罪で起訴した。
事件の死者12人についてそれぞれ「予謀」と「人命の著しい軽視」が認められたとして、死刑の可能性がある第1級殺人罪に問われたほか、負傷者58人への殺人未遂、爆発物や銃の所持など、罪状は計142件に上った。
法廷でのホームズ被告は弱々しい様子ながら落ち着いた表情で、状況を把握しているように見えた。
傍聴席120席の約半数を遺族や負傷者らが占め、別室でビデオ映像を見守る人々もいた。最前列に座った若い男性は、45分間続いた審理の間、じっと被告をにらみ続けた。腕や脚に包帯を巻いた女性の姿もあった。
裁判所前で記者団のインタビューに応じた女性は、事件でめいが左脚まひの大けがを負って流産し、6歳になるその娘が死亡したという。「被告は完全に正気だと、私には思えた」と語った。
犯行の動機などは明らかになっていない。先週提出された法廷文書により、同被告が博士号取得を目指していたコロラド大学で精神科医の診察を受けていたことが判明。被告が事件前、この医師に送っていたとされる書類の公開を巡り、弁護側と検察側が対立している。
負傷者のうち、30日の時点で10人が入院中、うち3人が重体となっている。