ハーバード大の試験で大規模カンニングか、100人以上関与
(CNN) 米国の名門ハーバード大学は1日までに、今春の学期末試験で講義受講の学生約半分が盗用など大規模な組織的な不正を働いていた可能性があるとして調べていることを明らかにした。
試験を受けた学生から事情を聴くなどして調査しているが、同大は不正行為が判明した場合、1年間の停学処分などの処罰を科す可能性があるとしている。同大のドリュー・ファウスト学長は声明を出し、疑惑が本当なら、ハーバード大が重視してきた知的探究心への信頼を裏切る受け入れ難い行為になると述べた。
大学の声明によると、疑惑が持ち上がったのは問題を自宅などに持ち帰って解く方式の試験で、学生250人以上が受けていた。同大のウェブサイトによると、この試験では必要な書物の参照やインターネットの利用などが認められる。
ただ、教室での試験同様、解答などを他人と相談することは禁止されている。今春の試験問題の1つは、利益団体と連邦議会との関係をエッセー方式で答えるものだった。提出期限は1週間内となっていた。
学生新聞ハーバード・クリムゾンによると、この講義のテーマは連邦議会の職務などに関するもの。同大の学務当局のウェブサイトによると、授業を受ける学生は279人となっている。
同紙の編集幹部によると、今回の疑惑発覚でキャンパスには衝撃が広がった。この種の規模の不正は少なくとも過去にはなかったとし、大学の公式発表前の数日間、不祥事についてのうわさが流れていたとも述べた。
同大の秋の学期は来週から始まる。