NY州で銃規制強化法が成立、小学校乱射事件受け全米初
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク州で15日、弾倉に関する制限や、精神疾患をもつ人物による銃の所持規制などを盛り込んだ銃規制強化法案が、クオモ知事(民主党)の署名で成立した。コネティカット州の小学校で児童や教員27人が死亡した銃乱射事件を受け、全米で初めて銃規制強化を実現させた。
自身も銃を持っているというクオモ知事は、同法を「一般常識」に基づく対策と位置付け、「過激派は知性と常識で圧倒できる」と訴えた。
同州議会は上院で共和党、下院は民主党がそれぞれ過半数を握っているが、法案は圧倒的多数で可決された。
同州では既に、米国内でも厳しい銃規制法が制定されているが、今回は規制をさらに強化して、銃の免許発行について州内で一律の基準を導入。市販の弾倉について、装填(そうてん)できる弾丸の数が従来の10発から7発に制限された。
また、一定の診断基準に合致した住民に対し、裁判官が精神疾患の治療を命じられるとした1999年の法律についても期限を2017年まで延長し、治療期間も半年から1年に延長した。精神医療の関係者に対し、自分や他人に危害を加える恐れのある患者について、州に報告するよう義務付ける条項も盛り込まれた。
銃規制強化をめぐっては、オバマ大統領が16日に具体策を発表予定。州レベルではニューヨークのほかに少なくとも10州が、何らかの規制強化を検討している。