オバマ大統領がクリントン長官に謝意 初の共同TV出演
(CNN) オバマ米大統領と退任間近のクリントン米国務長官がこのほど、初めて2人そろって米CBSテレビの番組に出演した。オバマ大統領はクリントン長官の実績について、「最高の国務長官の1人だった」と称賛した。番組は米国時間の27日夜に放送される。
オバマ大統領は番組の中で、かつての政敵だったクリントン長官と共にインタビューに応じた理由について、「ただ公の場で『ありがとう』と言いたかった」と心情を打ち明けた。さらに「この4年間の連携は素晴らしかった」「同氏がいないと寂しくなるが、これまでの功績はあまりに大きく、一息つきたいという同氏を引きとめることはできない」と語った。
クリントン長官は2011年3月に、1期目を終えた時点で退任する意向を表明。23日の議会証言では、国務長官として112カ国を訪問し、ほぼ100万マイル(160万キロ)を旅してきたことを明らかにした。
08年の大統領選では民主党の指名をかけて激突した両氏だが、オバマ政権1期目の実績については相互に高く評価。
クリントン長官は、数年前だったら共にテレビ出演などあり得なかったと振り返ったうえで、「私は大統領と我が国のために世界を訪問し、人々にこう語りかけてきた。政治と民主主義の世界では、選挙に勝つこともあれば、負けることもある。私は全力を出して負けた。オバマ大統領が私に国務長官になるよう求め、私がそれを受け入れたのは、私たち2人ともこの国を愛しているからだと」と力を込めた。
クリントン氏に対しては、16年に行われる次期大統領選への出馬期待も高まっている。本人はこれまでのところ、出馬の意向を否定しているが、クリントン氏とバイデン副大統領が民主党の指名を争う展開を予想する声もある。もしそうなった場合、オバマ大統領は苦しい立場に立たされそうだ。