ロス空港、アカデミー賞候補のパレスチナ人監督を一時拘束
ロサンゼルス(CNN) 今年のアカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞候補作のパレスチナ人監督が同賞式典に参加するため米ロサンゼルス空港に19日夜到着した際、式典への招待状の正当さを疑われ、一時「拘束」される騒ぎがあった。同監督の代理人がCNNに20日明らかにした。
同行した監督の妻や8歳の息子も同様に留め置かれたが、疑いが晴れたためか3人は入国を許されたという。
被害を受けたのはイマード・ブルナート監督で、窮状を訴えるため空港内から電子メールで代理人や著名な米ドキュメンタリー映画監督のマイケル・ムーア氏に連絡。ムーア氏は短文投稿サイト「ツイッター」で米税関・国境警備局の対応に触れ、「パレスチナ人がアカデミー賞候補者であることを理解出来なかったようだ」と批判。1時間50分留め置いた後、1週間の米国滞在とアカデミー賞式典への出席を認めたと明かした。
ブルナート監督の代理人によると、同局は監督に入国の理由の説明を求めた。監督は代理人に式典への招待状を米映画芸術科学アカデミーに送るよう求め、代理人がこれに応じようとした前に監督らの入国を認めたという。
ムーア氏によると、ブルナート監督は拘束について「慣れてはいない状況ではなかった。権利もない占領下に住んでいると日常茶飯事だ」と述べたという。