殺人事件で冤罪の男性、21年ぶり釈放翌日に心臓発作 米NY
ニューヨーク(CNN) 1990年に起きた宝石強盗、殺人事件の冤罪(えんざい)で投獄され21日に21年余ぶりに釈放されたばかりの米国男性デービッド・ランタさん(58)の弁護士は22日、ランタさんが同日夕、ニューヨーク市で心臓発作に襲われたと述べた。
弁護士が23日に出した声明によると、容体は安定しており、市内の病院で心臓疾患の集中治療を受けている。
ランタさんは90年の宝石強盗事件でユダヤ教のラビ(指導者)殺害の罪に問われ、禁錮37年6カ月の判決を受けていた。しかし、事件から20年へた後に新たな証人が出現し、複数の容疑者が警察署に呼ばれた上での容貌(ようぼう)確認の作業でランタさんを名指しするよう指示されたと証言。
これを受け、検察当局はランタさんの有罪判決を取り消すよう求めていた。裁判所の判事は21日の審理で涙を交えながら、ランタが受けた被害などをわびていた。
ランタさんの弁護士は釈放を勝ち取った数時間後にCNNの取材に、ニューヨーク市と市警を対象に民事訴訟を起こす方針を明らかにしていた。誤った有罪判決や23年間の投獄がもたらした心的外傷はランタさんの健康に甚大な被害を与えたと主張した。