原因不明の揺れが30回以上、ガス探査との関連指摘も 米アーカンソー
(CNN) 米アーカンソー州中部で数日前から原因不明の揺れが30回以上も発生し、住民が不安を募らせている。専門家は26日、付近で行われている天然ガス探査との関連も否定できないとの見方を示した。
原因不明の揺れは同州中部モーリントンを中心とする地域で22日以降に相次いで発生。最も大きいもので22日夜にマグニチュード(M)3.5の揺れ、23日夜にはM3.4の揺れを観測した。
同州地質調査所の専門家、スコット・オースブルック氏はこの揺れについて、地震なのか、別の原因で誘発されているのかは分からないとしながらも、短期間のうちにこれほど多くの揺れが発生するのは「超高額宝くじ並みの確率」だと述べ、「同じ週に州内の別々の4地域で発生しているのは異常だ」と指摘した。
振動の大きさは棚の上の物がガタガタ揺れたりする程度だが、人が感じる程度の揺れが続いていることは間違いないという。
オースブルック氏によると、付近では水圧破砕法(フラッキング)という方式を使った天然ガス探査が行われており、「現時点では自然現象の可能性が最も高いが、(天然ガス探査が)関係している可能性も排除できない」との見方を示した。
同州では2年前にも200回以上の揺れが相次ぎ、州が新規の圧入井を差し止めたところ、揺れが収まった経緯がある。オースブルック氏によれば、今回の揺れが発生している地域の中には、差し止めの対象範囲外にあって現在も稼働している圧入井から約13キロしか離れていない場所もあるという。
一方、地震説の根拠としては、この地域を走る断層が大きくカーブしていて「ひずみが蓄積していることが予想される」とオースブルック氏は話している。