断食月中も食事の強制摂取を続行 グアンタナモ米海軍基地
(CNN) 米政府は3日、キューバにあるグアンタナモ米海軍基地のテロ容疑者施設で収容者に行っているチューブを用いた食事の強制摂取をイスラム教の断食月(ラマダン)中も停止する考えはないことを明らかにした。
同施設には現在、アルカイダ元構成員ら166人が収容されているが、うち106人が裁判なしの長期拘束などに抗議してハンガーストライキを実施中。
一部の収容者は先月30日、夜明けから日没まで続くラマダン中での強制摂取の停止を求めて提訴していた。米地方裁判所の判事はこれを受け、米政府が3日正午までに見解を示すよう求めていた。
米司法省は提訴を退ける法廷文書で、強制摂取は必要不可欠な栄養分を与え、医療上の処置を講じるもので収容者の宗教的な断食に干渉するものではないと主張した。
今年のラマダンは7月8日から始まる。
グアンタナモ収容施設の報道担当者によると、強制摂取はラマダンを尊重し、早朝と夕方の遅い時間帯に実施する予定。米国防総省のブレスシール報道官は、同収容施設では長年、ラマダンの間に強制摂取を行う時間帯を変更してきたと説明してきた。
米司法省はまた、グアンタナモ施設の収容者に吐き気などを改善させるという薬物レグランを投与しているとの情報を否定した。