米国務長官、新たなイラン制裁法案提出の自粛求める
(CNN) ケリー米国務長官は10日、米下院外交委員会の公聴会に出席し、イランの核開発問題を巡り米国など6カ国とイランとの間で協議が続く間、新たな対イラン制裁法案を提出しないように議員に求めた。
先月24日にイランと国連安保理常任理事国にドイツを加えた6カ国の間では、包括合意のとりまとめに向けた暫定措置で合意。暫定合意では新たな制裁の実施は禁じられている。
だが米議会ではイランに対する警戒感が根強く残っており、共和・民主両党の一部上院議員からは新たな対イラン制裁法案提出の動きが出ている。
ケリー長官は公聴会で、「イランへの疑念は私も共有している」と述べ、最終的な合意には十分な監視や検証が必要だと説明。新たな制裁案については、「協議が失敗すれば制裁が強化されることはイランも分かっている」と述べ、現時点で必要ないとの認識を示した。
イランは以前から、核開発は平和目的であると主張。オバマ米大統領は先週末、一定のウラン濃縮を含む平和目的の核利用については認める発言をしていた。