ビンラディン容疑者の娘婿に有罪評決
ニューヨーク(CNN) ニューヨーク連邦地裁の陪審は26日、国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者の義理の息子に対し、米国人殺害を共謀した罪などで有罪評決を下した。
スレイマン・アブガイス被告(48)はクウェート出身のイスラム教聖職者で、ビンラディン容疑者の娘婿。検察によれば同被告はアルカイダの広報担当者で、新規メンバーの勧誘に重要な役割を果たしたという。
黒っぽい色のスーツ姿で出廷したアブガイス被告は、有罪評決を聞いても表情を変えなかった。退出する際には、かすかな笑みを浮かべていた。
検察は声明で「陪審は被告がアルカイダへの物質的援助を共謀するとともに自ら行い、また米国人の殺害を共謀したと全員一致で認めた」と述べた。
9月8日に予定されている量刑判決では、終身刑が言い渡されるとみられる。
アブガイス被告は公判で、アルカイダの構成員になった事実はなく、宗教的な問題について世界に語るという形でビンラディンに力を貸しただけだと証言した。
このときの証言によれば、被告がビンラディン容疑者と出会ったのは2001年6月だという。米同時多発テロについては事前には知らなかったと主張する一方で、「何か大きなこと」が起こるという話は聞いていたと述べた。同被告は事件の数日前に家族をクウェートからアフガニスタンに移している。
事件の直後、アブガイス被告はビンラディン容疑者に呼び出され、アルカイダに代わって「世界にメッセージを送る」よう依頼されたという。
アブガイス被告は昨年、ヨルダンで身柄を拘束された。