米、ナイジェリア拉致生徒の捜索に無人機投入
(CNN) ナイジェリアで女子生徒276人がイスラム過激派「ボコ・ハラム」に拉致された事件で、米国防総省は15日までに、米国の無人機と有人偵察機が捜索に投入されていることを明らかにした。
国防総省のウォーレン広報官によれば、両国間には情報共有に関する取り決めがないため、偵察機からの情報をそのままナイジェリア軍に渡すことはしていない。情報は現地に派遣された米専門家チームが分析したうえで、ナイジェリア政府への助言の材料としているという。
事件発生から1カ月、米政界の一部からは、必要なら米軍による軍事介入を行うべきだとの声も上がっている。
米共和党の有力者、マケイン米上院議員は「(米軍による救出作戦は)非常に効率的に遂行できるはずだ」として、軍事介入への支持を表明している。
だがCNNの取材に対して米政府高官2人は、女子生徒たちの行方が分からない以上、軍事作戦について語るのは時期尚早だと述べた。
高官らによれば、ナイジェリア軍は単独でも救出作戦を行うことは可能だ。だが、ナイジェリア軍のやり方は荒っぽく、過去にも多くの市民が犠牲になっている点が懸念されるという。
また米国務省関係者は、残虐行為への関与が取りざたされているナイジェリア軍と米軍が合同作戦を行うことは法律で禁じられていると指摘する。
ボコ・ハラムは当局に拘束されている仲間と女子生徒との交換を求めている。だが複数のメディアは英高官の話として、ナイジェリアのジョナサン大統領は釈放に応じない意向だと伝えた。