米政府、ソマリア大使を近く指名へ
(CNN) 米国務省のシャーマン次官は5日までに、オバマ大統領が近く駐ソマリア大使を指名する方針を明らかにした。次官は候補者などの詳細には触れなかったが、指名されれば米国にとっては二十数年ぶりの駐ソマリア大使となる。
シャーマン次官は、大使任命は両国間の関係深化を反映する措置などと説明した。
次官はただ、ソマリアの首都モガディシオにごく近い将来、米大使館を開設する計画はないと指摘。新たな大使は隣国ケニアの首都ナイロビにある米大使館を拠点にし、モガディシオ訪問などの任務をこなすことになるとした。ナイロビ駐在の米大使館では十数人のソマリア担当の外交官らがいる。
モガディシオではアルカイダ系過激派シャバブと政府軍の戦闘が依然続く不安定な治安情勢にあり、先月には国会議事堂が襲われる事件も起きた。
米国とソマリアは1991年、ソマリアのバーレ政権が崩壊した後、それぞれ駐在大使館を閉鎖。ソマリアではこれ以降、軍閥などが入り乱れる内戦が起きていた。
ただ、欧米諸国は2012年、文民出身のハッサン・シェイク・モハムド氏が大統領に当選後、ソマリアとの関係再構築に乗り出し、米政府は13年にモハムド政権を承認した。英政府もモガディシオ空港に外交代表部を設置している。