米NYの首絞めによる黒人死亡事件 司法省が調査へ
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨークで今年7月、黒人男性が白人警官に首を絞められて死亡した事件を巡り、ホルダー司法長官は3日、男性が死亡した状況について、公民権の侵害がなかったかどうか調査に乗り出すと発表した。
事件をめぐってはニューヨークの大陪審は同日、白人のダニエル・パンタレオ警察官を不起訴とすることを決めた。
オバマ大統領は3日、ホワイトハウスで行った演説で、「少数派社会の多くが警察から不当に扱われているとの不安を持っている」と指摘。警察と少数派社会の間に存在する人種間の緊張を解決するために努力を続けると表明し、「これは黒人だけの問題ではなく、米国人の問題だ。この問題の解決に当たるのが大統領としての私の職務だ」と力説した。
事件は7月、両手を挙げていた黒人のエリック・ガーナーさん(43)に、パンタレオ警察官が背後から近付いて首に手を回し、歩道上に引き倒した。うつ伏せの姿勢で抑え込まれたガーナ―さんは「息ができない」と何度も繰り返していた。
ガーナ―さんは病院に運ばれたが、この日のうちに死亡が確認された。検視局は、警察に拘束された際にうつ伏せの姿勢で首と胸部を圧迫されたことにより死亡したと断定した。ニューヨーク市警は警察官による首び絞めを禁止しており、殺人事件として捜査が進められていた。