小型機の墜落、パイロットの「自分撮り」が原因か 米
(CNN) 米コロラド州で昨年5月に起きた小型機の墜落事故で、米国家運輸安全委員会(NTSB)は、同機を操縦していたパイロットの「自分撮り」が事故につながった公算が大きいとする報告書をまとめた。
同機は昨年5月31日、飛行中に失速してコロラド州の畑に墜落。29歳のパイロットと乗客が死亡した。
当局は機体の残骸付近から、機内の様子を撮影したビデオカメラを発見してメモリーカードを回収。映像を調べたところ、事故の直前の夜間飛行中に携帯電話のカメラで自分の写真を撮るパイロットの姿が映っていた。カメラのフラッシュが光り、コックピット部分を照らし出していたという。
ビデオカメラの映像には事故そのものの様子は映っていなかった。しかしNTSBは、このパイロットが同機を操縦していて、飛行中に携帯電話を使った公算が大きいと指摘。そのために方向感覚を失って機体を制御できなくなり、失速して墜落に至ったようだと結論付けた。
機体には、事故につながるような問題は見つからなかったとしている。
パイロットは計726時間の飛行歴があり、夜間飛行も27時間経験していた。しかし失速した場合の対応について訓練を受けた記録はなく、夜間に乗客を乗せて飛ぶ資格も持っていなかった。