米独首脳、ウクライナ情勢で連携強調 温度差も
オバマ大統領は米独両国の立場について、一部の分野で方法論の違いはあっても「国家の領土と主権を尊重するという原則では完全に一致している」と強調した。メルケル首相も「領土保全の原則を守れなければ、欧州の平和的秩序を維持することはできなくなる」と述べ、ウクライナ分裂への危機感を改めて示した。
ウクライナ情勢について、欧米諸国やウクライナ政府はロシアが親ロ派に兵力や武器を送り込んでいると非難してきたが、ロシア側は一貫してこれを否定している。
11日に予定される会談ではプーチン・ロシア大統領とポロシェンコ・ウクライナ大統領、メルケル首相、オランド仏大統領が顔を合わせ、停戦に向けた新たな合意を目指す。昨年9月にミンスクで成立した停戦合意はすでに事実上崩壊している。今回は、戦闘ラインに沿ってより広い非武装地帯を設ける案などが検討される見通しだ。
ただ、会談の開催自体も確定しているわけではない。プーチン大統領は8日、「数日前から激しく議論しているさまざまな問題がうまく解決すれば」11日の開催にこぎ着けるだろうと述べた。