「血の日曜日」から50年、オバマ大統領が演説 アラバマ
事件をきっかけに、議会では同年、人種差別の前歴がある州で選挙関連の州法を改正する際、施行前に連邦政府の審査を義務付ける法案が可決された。しかし最高裁は2013年、同法の主要部分を覆す判断を下している。
オバマ大統領は、米国の人種差別の歴史が「私たちにも長い影を落としている」と述べ、同法の復活を呼び掛けた。
7日の式典には、50年前の行進に参加したジョン・ルイス下院議員をはじめ、連邦議会から100人近い議員が出席した。ルイス議員は「この仕事を成し遂げるために全力を尽くさなければならない。やるべきことはまだ残っている」と力説した。
セルマは現在、黒人が人口の82%を占め、市民の40%以上が米政府の定めた貧困ラインを下回る生活を強いられている。住民の間には、記念式典が終わればメディアも去り、人種問題の改善は望めないとの無力感も広がっている。