厳重刑務所から2人が脱獄、電動工具で壁破る NY州
(CNN) 厳重な警備で知られる米ニューヨーク州北東部の刑務所から、殺人罪で服役中だった受刑者2人が脱獄した。米連邦保安局は8日までに2人の指名手配を発表して全力で行方を追っており、ニューヨーク州のクオモ知事は、2人の逮捕につながる情報に10万ドル(約1256万円)の賞金を支払うと発表した。
脱獄したのは同州ダニモラにあるクリントン刑務所で服役していたリチャード・マット(49)、デービッド・スウェット(35)の両受刑者。警察によると、6日早朝の点呼時に、監房から姿が消えているのが見つかったという。
2人は隣り合った監房に収監されていたが、電動工具で鉄製の壁やパイプに穴を開け、迷路のように入り組んだ導管から下水道へ出て、外部のマンホールに到達したとみられる。
看守が最後に姿を確認したのは5日午後10時半の点呼時だった。夜間は看守が2時間ごとに巡回して受刑者がベッドにいることを目視で確認しているが、2人は衣類などをベッドに詰め、フードをかぶって寝ているように見せかける工作をしていたという。
同刑務所からの脱獄は、1845年の開設以来初めて。パイプに張られた黄色い付箋には、「良い1日を!」というメッセージが残されていた。