一家殺害の現場となった邸宅、3.9億円で売り家に 米首都
ワシントン(CNN) 米首都ワシントンで今年5月、実業家と家族ら4人が殺害された事件の現場となった邸宅が325万ドル(約3億9000万円)で売りに出されたことが3日までに分かった。
売りに出ているのは、寝室を5室備えた赤れんがの豪邸。各国大使館やバイデン副大統領の自宅にも近い高級住宅地に建っている。
この家に住んでいた実業家で慈善家のサバス・サバポラス氏と同氏の妻、10歳の息子、家政婦の4人は5月14日、刃物で刺されたり鈍器で殴られたりして死んでいるのが見つかった。家に火を付けた形跡もあった。
現在も家の窓は板で覆われ、火災による損傷の跡が道路からもはっきりと見える。
事件の数日後には、サバポラス氏の会社で10年前に溶接工として働いていた男(34)が逮捕され、殺人罪で起訴された。
法廷文書によると、同氏ら4人は18時間以上にわたって監禁されていたとみられ、身代金4万ドルが家に届けられた形跡がある。家の中には数万ドルの現金や美術品、宝石などが残されたままになっていた。
現場からは犯行に使われたとみられるバットやガムテープ、マッチ、サバポラス氏の収集品の一部だった日本刀などが見つかった。
同容疑者はわなにはめられたとして、無罪を主張している。警察や検察は共犯者がいたとの見方を示してきたが、ほかに容疑者の名は上がっていない。次回の公判は12月17日に予定されている。