全米家族計画連盟の診療所で男が発砲、警察と銃撃戦 3人死亡 犯人拘束
付近のサロンで働く女性は、少なくとも10回の銃声を聞いたと証言。警官が撃たれるのも目にしたという。
全米家族計画連盟が標的とされたのかは現時点では明らかではない。警察は容疑者の身元や動機の特定を進めている。
同連盟のロッキーマウンテン地区トップを務めるビッキー・コワート氏は声明で、「この犯罪行為の背後にある状況や動機を完全に把握しておらず、全米家族計画連盟が標的となったのかは分からない」と述べた。ただ、「国内テロを誘発する悪意に満ちた環境」が原因となった可能性があるとしている。
全米家族計画連盟は、全米で生殖医療や性教育を行う医療組織。同連盟のウェブサイトによると、米国で700件近い医療センターを運営しており、毎年270万人が訪れるという。中絶手術も行っており、これが原因で過去に標的にされた。
中絶問題をめぐっては、反中絶団体が今年、同連盟が胎児の器官などを売りさばき利益を得ていたとする一連の動画を公開。これを受けて、共和党大統領候補の一部などから同連盟に激しい批判が寄せられていた。同連盟は問題の動画について、大幅な編集が加えられており、ゆがんだ説明だとして、激しく反論している。
同連盟のビル少なくとも3棟が9月以降、襲撃を受け破損していた。