戦闘任務への女性兵士起用に懸念、米南方軍司令官
ワシントン(CNN) 近く退任する米南方軍のジョン・ケリー司令官(海兵隊大将)は8日、米国防総省が先月発表した全ての戦闘任務に女性兵士を充てる新たな方針に触れ、戦闘能力の向上などの面から懸念を表明した。
米軍4軍のうち女性兵士の戦闘任務への配属については海兵隊が最も抵抗していたとされる。
同司令官は記者団に、最も重要な問題は戦線での行動を想定する上で、新たな方針が戦力の強化に結び付くかどうかだと主張。米軍の将来の指導者は政策重視の政府当局者から戦闘任務に加わる女性兵士の数を増やすため基準を低くする圧力を受けるだろうとも指摘した。
国防総省は女性兵士への戦闘任務の解禁に当たり、基準を下げるようなことはしないとも強調していた。
米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長も海兵隊司令官を務めていた際、軍の一部の職種を男性兵士に限定することを提案したことがある。
カーター米国防長官は先月、従来は男性兵士のみとなっていた歩兵や機甲、偵察各部隊や特殊部隊などでの約22万の職種に女性兵士を起用する新たな方針を発表していた。