スカリア判事の死に「陰謀説」 トランプ氏も言及
ワシントン(CNN) 米連邦最高裁の保守派判事、アントニン・スカリア氏の死去をめぐり、何者かに殺害されたとの「陰謀説」が飛び交っている。司法解剖を行わないとした地元判事の判断が、疑惑の発端となったようだ。
大統領選の共和党候補者指名を目指す実業家ドナルド・トランプ氏は15日、ラジオ番組でスカリア氏の殺害疑惑についてコメントを求められ、「顔の上に枕が置かれた状態で発見されたそうだ。枕がそんな所にあるのはおかしい」と話した。
この番組の司会者で右派のマイケル・サベージ氏は、ケネディ大統領暗殺事件を検証した「ウォーレン委員会」のような調査委員会を設けるべきだと主張した。
一方、スカリア氏が亡くなったテキサス州の宿泊先のオーナーは16日、CNNとのインタビューで、地元紙に語った現場の様子を改めて説明。枕は「顔の上」でなく、ベッドに横たわった同氏の「頭上」に当たるヘッドボード際に置かれていたと話し、「ひと晩ぐっすり眠ったような姿だった。それ以外を示す証拠は何もなかった」と強調した。
捜査当局の情報筋もCNNに、「室内に犯罪行為の形跡はなかった」「捜査員には睡眠中に亡くなった人と、枕で窒息死した人の区別がつく」と語った。