米小学校銃乱射事件 遺族が銃器メーカーを提訴
(CNN) 米コネティカット州の小学校で2012年に起きた銃乱射事件で殺害された児童など26人の遺族が、犯行に使われた自動小銃メーカーの責任を問う訴えを同州ブリッジポートの裁判所に起こした。メーカー側は訴えを却下するよう申し立てており、担当裁判官は22日、原告の訴えを受理するかどうかを60日以内に判断する意向を明らかにした。
12年12月14日に起きた事件では、同州ニュータウンのサンディフック小学校に男が侵入してブッシュマスター製の自動小銃「AR15」を乱射し、児童20人と教員6人が死亡。男は警察に追い詰められて自殺した。遺族はこのほど、ブッシュマスターの親会社レミントンを相手取って提訴した。
原告の1人、デービッド・ウィーラーさんの息子のベン君は、サンディフック小学校に通っていて犠牲になった。あの日以来、人生が一変してしまったというウィーラーさん。自分のような思いをする保護者や家族をこれ以上増やしてはならないという思いから、訴訟への参加を決めたという。
男はAR15を使って銃弾154発を乱射していた。AR15はもともと軍用に製造された銃だった。息子のダニエル君を失ったジャッキー・バーデンさんは、「子どもたちはそれぞれ3~8発の銃弾を浴びていた。あんなことが起こり得るとしたら、何かが間違っている」と訴える。
米国の連邦法には、銃が犯罪に使われたとしても銃器メーカーの責任は問われないと定めた条項があり、これまでは遺族がメーカーを提訴しようとしてもこの条項に阻まれて訴えは門前払いされてきた。