複雑すぎる米国の投票システム 有権者が知っておくべきこと
いつ頃から選挙を気にすべきか
3月の第1火曜日は、13の州・領土で党員集会か予備選が行われ、「スーパーチューズデー」とも呼ばれる。各地の党員集会や予備選の結果は、ほぼ同時に判明する。この日は多くの選挙が同時に行われるため、その結果次第で候補者指名争いの情勢が一変する可能性もある。
共和党の有力候補者たち
ドナルド・トランプ氏:不動産王と呼ばれるトランプ氏は、戦争で捕虜になった人々、メキシコ人、イスラム教徒、女性らを批判するなど、これまでの選挙戦のルールを次々と破りながらも、共和党の候補者指名争いで何カ月もトップを走り続けている。当初、トランプ氏のこれほどの成功を予想した専門家はほとんどいなかった。
テッド・クルーズ氏:テキサス州選出の上院議員であるクルーズ氏は、保守強硬派として知られ、議会の「アウトサイダー」として知名度を上げてきた。2013年には、オバマケア撤廃の急先鋒として、連邦政府を閉鎖に追い込んだ。
マルコ・ルビオ氏:フロリダ州選出の上院議員であるルビオ氏は、2010年に米共和党内の草の根保守運動ティーパーティー(茶会)の台頭に伴い、頭角を現したが、民主党とも協調できるところを見せている。
民主党の有力候補者たち
ヒラリー・クリントン氏:ビル・クリントン元大統領の妻であるクリントン氏は、2008年の大統領選敗北の直後から今回の選挙戦の計画を立てていた。バラク・オバマ現大統領の政策をおおむね継続すると見られており、民主党議員からの信頼も厚い。
バーニー・サンダース氏:バーモント州選出の上院議員であるサンダース氏は、最左派の代表だが、一部の民主党議員からは、左寄り過ぎて国政選挙には勝てないとの声も上がっている。