共和クルーズ氏、ワイオミングで大勝 代議員14人を獲得
ワイオミング州キャスパー(CNN) 米大統領選に向けた共和党の候補者指名レースは16日、ワイオミング州で14人の代議員を争う党大会が開かれ、テッド・クルーズ上院議員が全員を獲得して勝利を収めた。
クルーズ氏は同州キャスパーの会場で演説し、同党の首位を走る実業家のドナルド・トランプ氏がもしも指名を獲得すれば、本選で民主党のヒラリー・クリントン前国務長官に勝利を許すことになると主張。自身を支持する代議員候補のリストを掲げ、「それを防ぐためにはこの人々に投票を」と訴えた。
クルーズ陣営は、トランプ氏が指名獲得に必要とされる過半数の代議員を獲得するのを阻止しようと、党幹部や活動家らを巻き込んだ運動を展開している。
一方のトランプ氏は会場に姿を見せず、予備選を19日に控えたニューヨーク州を遊説した。演説の中で繰り返し、ワイオミング州の代議員選出手続きは先週のコロラド州と同じく「不公平」だと主張した。
トランプ氏は同日午前のテレビ番組でも、ワイオミング州での選挙戦は高額の接待などが横行し、民主主義からは程遠いと批判した。これに対して同州の党委員長は「これは我々が過去30年間続けてきた方法だ」と強調し、トランプ氏に不利なルールが仕組まれているとの主張をはねつけた。
共和党の指名争いでは、ワイオミング州に29人の代議員が割り当てられている。このうち12人はすでに先月行われた郡レベルの集会で配分が決まり、クルーズ氏が9人、トランプ氏が1人を獲得していた。クルーズ氏は16日の勝利により、同州で計23人の代議員を獲得したことになる。