「北朝鮮での735日は長かった」 解放から1年半のケネス・ペ氏
ペ氏は韓国生まれの米国人で、熱心なキリスト教徒。05年に中国へ渡り、北朝鮮専門の旅行会社を設立した。12年11月、ツアーを率いて訪朝した際に拘束された。容疑の具体的な内容は明らかにされなかった。北朝鮮側は「キリスト教徒による体制転覆計画に加担した」と主張。ペ氏は今年3月に発表した談話で、「北朝鮮に敵対する内容の情報が入ったハードディスクを誤って持ち込んでしまった」と説明している。
ペ氏の服役をめぐっては、金第1書記との親交で知られる米国プロバスケットボール(NBA)の元選手、デニス・ロッドマンさんが14年の訪朝時、ペ氏自身が刑に見合う罪を犯したせいだろうと発言して物議を醸した。ペ氏は2日のインタビューで、この発言が注目を集めたことが結果として解放につながったとの見方を示し、「ロッドマン氏に感謝する」と述べた。
ペ氏は解放直後に米国と北朝鮮の当局に感謝の意を表したが、その後は今年3月に北朝鮮での経験をつづったキリスト教系の著書「Not Forgotten」の出版計画を発表するまで、公の場には登場しなかった。同書は3日に出版される。