クリントン氏、メール使用で「規則違反」 米国務省が報告書
(CNN) 米民主党のヒラリー・クリントン前国務長官が公務で私用メールを使っていた問題で、米国務省監察官は26日までに、同氏が規則に違反し、私用メールの利用について国務省の幹部職員に知らせていなかったとする報告書をまとめた。
報告書は米議会に提出された。この中で監察官は、「最低でもクリントン長官は、退任する前に国務省の業務に関する電子メールをすべて提出すべきだった。それをしなかったことは、国務省の規則違反に当たる」との判断を示した。
報告書では記録保存関係の法律や1997年から現在までの規定や業務などについて調査した。報告書をまとめるに当たって監察室は、歴代国務長官のオルブライト、パウエル、ライスの各氏から聴き取り調査を行った。
クリントン氏本人や、同氏が国務長官だった当時の職員数人は聴き取りに応じなかったとしている。
報告書によれば、私用メールの利用については情報資源管理室の職員2人が懸念を持ち、当時の室長に相談したとされる。
これに対して室長は「長官の私用システムについては省の法務担当者が検証し許可した」と説明したといい、「この職員に対し、長官の私用メールのことは2度と口にしないよう指示した」とされる。
しかし管理業務担当次官や法務担当者への聞き取りでは、クリントン氏のサーバーを国務省の職員が許可したり調べたりした事実は認識されていないことが分かった。
クリントン氏は一貫して、私用メールの利用は許可されていたと主張してきた。