米テキサス州、大学生の短銃持ち込み可能に
(CNN) 米テキサス州の州議会は7日までに、公立大学のキャンパスなどへの学生らによる短銃の持ち込みを認める新たな法案を可決し、発効させた。
新法の対象は、人目につかない形での短銃所持の許可を得ている21歳以上の学生ら。教室、寮や他の大学施設への携行が可能だが、短銃はホルスター内に入れ、隠匿の形での所持が義務付けられている。また、持ち込みに関する条件の細部は各学校ごとに異なる。
ロイター通信によると、大学キャンパス内への銃持ち込みを認めた米国の州はテキサス州で8州目。同州のアボット知事は昨年6月、今回の法案に署名。知事は当時、法案の意義について国民の銃所持を認める米国憲法修正第2条の権利はより強化されたとたたえていた。
同州内の大学生らには今月1日に発効した新法について賛否両論がある。不穏な雰囲気の醸成につながるとの批判がある一方、キャンパスに金属探知機などがない治安対策の不備が続く中で悪意ある銃撃犯を学内に野放しすることを防ぐ効果があるとの支持意見もある。
テキサス大学オースティン校では1966年8月1日、大規模な銃乱射事件が発生し、14人が死亡、30人以上が負傷する悲劇があった。新法は、この事件からちょうど50年が経過した1日に発効していた。
同校の学長は声明で「キャンパスに短銃は似合わず、(新法の発効は)学長として直面する最大の課題」と認めながら、「学長として法律を順守する責務がある」との苦しい胸の内を漏らした。