「ヘロイン使わないで」、中毒の写真で再考促す 米
(CNN) 米オハイオ州イーストリバプールの市当局は11日までに、ヘロインの過剰摂取で気を失った男女の写真を公開した。生々しい写真によってヘロイン中毒の実態や家族に与える悪影響を印象付けるためだという。
写真の男女は車に乗ったまま気を失い、後部座席には子どもが1人乗っている。市当局はフェイスブックへの投稿で「この恐ろしい薬物の裏側を伝える必要があると思った」「ひどい状態に巻き込まれている子どもたちの声を我々が代弁しなければならない」と訴えた。
男女は7日、市警察の検問で見つかった。車が不規則な車線変更を繰り返していたため警官が近づくと、運転席の男は頭が前後に揺れ、話す言葉もほとんど訳が分からない状態だった。
男は警官に、助手席でぐったりしている女を病院へ連れていく途中だと説明しようとしたが、直後に本人も意識を失った。警官はこの時、後部座席にいた男児に気付いたという。警官は女の顔色が青白くなり始めたのを見て救急隊に連絡。隊員が麻薬拮抗(きっこう)薬のナルカンを投与した。
フェイスブックの投稿には「男児が自分で話すことはできなくても、ほかの人々がこの話を聞き、子どもを養育している状況でのヘロイン使用を思いとどまってくれるよう願う」と書かれている。
男児は男の息子で、年齢は4歳と判明した。
男は薬物使用運転や子どもを危険にさらした罪に問われて不抗争を申し立て、8日に禁錮1年と3年間の免許停止、罰金475ドル(約4万9000円)を言い渡された。女は同日の罪状認否で無罪を主張し、再び出廷することになっている。