第1回テレビ討論会終了、初の直接対決から見えた6つのポイント
ニューヨーク州ヘムステッド(CNN) 米大統領選に向けた26日の第1回テレビ討論会では、民主党候補のヒラリー・クリントン氏が共和党候補のドナルド・トランプ氏を挑発し、トランプ氏が感情的に反撃したり否定したりする場面が目立った。
トランプ氏が不用意に攻撃を試みた結果、裏目に出た例もあった。例えば、トランプ氏はクリントン氏が討論会への準備でしばらく遊説を中止したと批判したが、クリントン氏は「そう、準備しました。ほかになんの準備をしたかというと、大統領になる準備です」と鮮やかに切り返した。
今回の討論会を振り返り、重要なポイントを6つ挙げる。
(1)挑発に乗ったトランプ氏
トランプ氏が討論の場で反撃を得意とすることは自身も認めている。しかしこの日は、同氏がすきを見せるのを待って攻撃に出るクリントン氏の冷静さが際立っていた。
トランプ氏がまだ納税申告書を公表していない問題については、まず司会者が同氏を問い詰めるのを待ったうえで、「もしかしたら自分で言うほどの資産家、慈善家ではないのかもしれない。連邦税を全く払っていないことを、米国民に知られたくないのかもしれない」「何か隠していることがあるのだ」と手厳しく追及した。
トランプ氏は感情にまかせて、「税金を払っていないというなら私は利口だということ」「どうせ無駄使いされるだけだ」と言い返した。