米NSAで新たに国家機密漏出、委託業務の男逮捕
ワシントン(CNN) 米司法省は5日、米情報機関の国家安全保障局(NSA)の契約委託企業に勤務していた際、極秘指定を含む機密情報を盗んでいた疑いで51歳の男を今年8月下旬に逮捕、訴追していたことを明らかにした。
情報は印刷した用紙やデジタル機器などで無断で持ち出し、自宅や関係先の捜索で見付かった。米連邦捜査局(FBI)はこれら情報の中には外国のコンピューターシステムに不正侵入する手段の詳細が含まれているとも見ている。
極秘指定は、暴露された場合、国家安全保障に重大な損害を与えかねない情報が対象となっている。
容疑者の犯行の動機はわかっていない。ただ、情報の持ち出しの背後に外国の存在があるとは見ていない。政府財産の窃盗や機密指定の文書などの無許可の移動、保持の罪に問われている。
今回の事件の刑事訴状によると、逮捕されたのは米メリーランド州居住のハロルド・トーマス・マーティン容疑者。捜査当局筋によると、容疑者はNSAの委託企業「ブーズ・アレン・ハミルトン」に勤務していた。
同社は声明で、実名を伏せながらも社員1人が逮捕されたことを認め、解雇を発表すると共に、捜査には全面的に協力していることを明らかにした。