トランプ氏への諜報情報報告、週に1日だけ 安全保障で懸念
ワシントン(CNN) ドナルド・トランプ次期米大統領は安全保障などに関する日例の情報報告を平均して週に1回しか受けていないことが10日までに分かった。事情に詳しい米当局者が明かした。
トランプ氏が報告を受ける機会を増やすことに興味がない模様なのは、大統領選中に起きたハッキングの背後にロシアがいたとする情報当局の結論を受け入れるのを拒んでいることと軌を一にしているとの批判もある。
米中央情報局(CIA)のウェブサイトによれば、オバマ大統領や国家安全保障政策に携わる他の主要当局者は現在、週に6日の割合で報告を受けている。
トランプ氏は過去の次期大統領に比べ、国家安全保障に関する報告を受ける頻度が低いとして一部から批判の声が出ている。内部関係者は、世界の安全保障情勢では矢継ぎ早に変化が起きることから、米大統領はできる限り最新の情報に精通している必要があると指摘する。
大統領への機密情報報告に関する著書があるデービッド・プリース氏は、トランプ氏が報告を受けている頻度は標準以下だと指摘。大半の次期大統領は、日例の報告書を読み報告者とこれについて議論する機会を毎日のように持つ選択をしてきたとという。
ただプリース氏によれば、以前にもニクソン元大統領が就任前、情報報告を受けるのを一切拒否した例があるという。情報機関の当局者はニクソン氏の秘書に書面で毎日報告を送る手に訴えたものの、こうした封筒は開封されることなく返送されていた。
マイク・ペンス次期副大統領は日々の報告を受けている。