「ロシアが干渉」 トランプ陣営反発、CIAとの関係に影も
(CNN) 11月に行われた米大統領選で米中央情報局(CIA)はロシアがサイバー攻撃を通じて選挙に干渉したと考えていると報じられた件について、大統領選で勝利した共和党のドナルド・トランプ氏の移行チームは11日までに、無記名の声明で、CIAを強く非難した。
声明は、米国のブッシュ前政権が対イラク開戦に当たり、「フセイン政権は大量破壊兵器を保有している」との誤った情報を根拠としていたことに言及。CIAについて、当時その情報を主張したのと「同じ人たちだ」とする批判を展開した。そのうえで、大統領選はトランプ氏が歴史的な数の選挙人を獲得して「とうの昔に終わった」と強調し、「米国を再び偉大にする」という目標に向けて「前進するべき時だ」と訴えた。
イラク戦争当時のCIA指導部はずっと前に交代しているが、このような声明は今後、トランプ次期政権とCIAとの関係に影を落とす恐れがある。
ロシアの干渉については、トランプ氏自身も米誌タイムとのインタビューで「なかった」の確信を示し、疑惑が指摘された背景には政治的意図があると主張した。
共和党全国委員会(RNC)の広報担当責任者を務めるトランプ氏の側近、ジョーン・スパイサー氏はCNNとのインタビューで、ロシアが選挙結果に影響を及ぼしたという証拠など「聞いたことがない」と語気を強めた。
米紙ワシントン・ポストは先ごろ、CIAはロシアがサイバー攻撃を通して米大統領選に干渉したと断定したと伝えていた。