末期の5歳の男の子、サンタの腕に抱かれ旅立つ 米
男の子は体を起こし、シュミットマッツェンさんに思いっきり抱きつくともう1度尋ねた。「サンタさん、ぼくを助けてくれる?」
シュミットマッツェンさんは男の子を両腕で抱きかかえた。「何か言葉をかける前に、男の子はそこで息を引き取った。私はそのまま、ただ彼を抱きしめていた」
病院からの帰り道、シュミットマッツェンさんはずっと泣いていたという。しばらくはこの経験が頭から離れず、もうサンタの活動を続けられないのではないかと思うほどに落ち込んだ。
それでも子どもたちの笑顔や遊ぶ姿を見るうちに、再び意欲がわいてきたという。「これこそ自分の果たすべき役割なんだと気づかされた。子どもたちのためであり、自分のためでもあるんだ」