情報当局者によると、今回傍受されたのは外国人同士の会話で、ロシア政府内または同政府とつながりのある人物が含まれているという。傍受は通常の情報収集活動中に行われたとしている。
その中には、ヒラリー・クリントン氏に不利となる情報やトランプ氏に有利な情報の収集に深く関与していた人物として、情報機関内で広く知られている者も複数いるという。
米情報機関員や捜査当局者はこれまで、同文書の内容を一切確認できないとしていた。
CNNの取材に答えた当局者らは、ロシアがトランプ氏に関する不名誉な情報を握っているかについては、まだいかなる判断にも達していないとして慎重な姿勢を示した。
ロシア当局者と当時大統領選候補者だったトランプ氏の側近を含む米国市民との間の会話や接触についても、当局者はコメントも確認もしなかった。
トランプ氏は1月、大統領就任前に行われた唯一の記者会見で、「すべて偽ニュースだ」などして同文書全体を切り捨てる発言をしていた。
同文書は当時大統領候補だったトランプ氏に対抗する政治勢力が作成を依頼し、英対外情報部(MI6)の元調査員がまとめたもの。米情報機関はこの調査員や欧州中に広がる調査員のネットワークを検証し、調査員とそのソースは信頼に値すると判断していた。