トランプ氏「メディアは不誠実」 怒り隠さぬ異例の会見
今回の記者会見は当日午前になって急きょ設定された。トランプ大統領はホワイトハウスの描写のされ方に深い苛立ちを感じ、自ら対処することにしたと思われる。側近は、トランプ大統領が自身の口から弁明したくてウズウズしている様子だったと指摘。政権高官がCNN記者に語ったところでは、トランプ大統領はこの日朝、執務室に入ってくると、側近に「今日記者会見をやろう」と提案したという。
記者会見ではまず、労働長官にアレキサンダー・アコスタ氏を指名すると発表し、続いて「私の就任から4週間の間に成し遂げた素晴らしい進展について国民に説明する」と述べ、「我々は素晴らしい進展を遂げた。これほどの短期間で、我々ほどの成果を上げた大統領はいなかったと思う」と自賛した。
ホワイトハウスが混乱状態にあると伝えた新聞やテレビの報道に対しては、「この政権は、調整の行き届いた機械のように稼働している」と反論。「悪いことを書かれても真実ならば気にしない」としながら、トランプ政権について報道されている内容のほとんどは不当だと訴えた。
イスラム圏の7カ国から米国への入国を禁止した大統領令が裁判所の判断で差し止められ、全米の空港で混乱が生じた問題については、「入国禁止は極めてスムーズに導入された。だが裁判所が悪かった」と主張。「悪い判断が出た。今回の入国禁止はそれが唯一の間違いだった」と述べ、新しい大統領令では裁判所の判断を踏まえ、確実に施行できるようにすると意欲を示した。
ロシアとの関係を巡っては、陣営スタッフがロシアと接触していたのかどうかについて質問されると「私の知る限り誰も(接触していない)。この質問に何度答えさせるのか。私はロシアと何の関係もない。ロシアには何年も電話していない」と苛立ちを示し、「ロシアには何も保有していない。ロシアに借りもないし、ロシアとの取引もない」「ロシアは偽ニュースだ」と締めくくった。