米海軍長官に指名のビルデン氏が辞退、利益相反を懸念
(CNN) トランプ米大統領が海軍長官に指名していた元大手投資会社幹部、フィリップ・ビルデン氏が26日、指名を辞退すると発表した。
本人とマティス国防長官が声明を出した。ビルデン氏は声明で、慎重に検討を重ねた結果、政府倫理局(OGE)の条件を満たすには家族の利害などへの悪影響が避けられないとの結論に至ったと述べた。
マティス氏も「プライバシー上の懸念や、事業権益と職務を切り離すことにともなう困難」を理由に、本人が個人的に決断したと説明。近いうちに別の候補を立てる意向を示した。
ビルデン氏は先月25日に指名を受け、共同創業者として25年間経営に携わったハーバーベスト・パートナーズ社を辞任していた。
CBSニュースは先週、複数の情報筋の話として、ビルデン氏は指名を辞退する可能性が高いと伝えていた。これに対してスパイサー大統領報道官は18日、「たった今本人と話した。上院の承認が得られれば次期海軍長官になると100%確約している」とツイートした。
トランプ政権の軍長官人事で、事業権益を理由に辞退した候補者は2人目。陸軍長官に指名されていたビンセント・ビオラ氏は今月初め、長年築いてきた事業の周辺から完全に撤退することは難しいとの理由で辞退した。